ひとつ灯せ―大江戸怪奇譚



ひとつ灯せ―大江戸怪奇譚
ひとつ灯せ―大江戸怪奇譚

ジャンル:歴史,日本史,西洋史,世界史
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全体に食い足りない

人情を描きたかったのか? それとも怪談なのか?
どちらも中途半端な気がしてしまった。
何より話がストレートすぎ、ひねりに乏しい。
さらりとした文章は綺麗で読みやすいのだが。
湘南ダディは読みました。

日本には大昔、おそらく平安時代頃からコワイお話を持ち寄って皆で語り合う百物語と呼ばれた、いわばコワイお話パーティのような習慣がありました。ロウソク(正しくは行燈)を100本、ずっと向うの座敷に灯しておき、集まった人達はこちらの暗い座敷にすわり、それぞれ一人一話コワイお話が終わると向うの座敷まで暗い中を這っていってロウソクを1本消してくるルールですが、決して百話目は話さないことになっています。それは百話目が終わり最後のロウソクが消されると、本当に物の怪があらわれて怪奇現象が起きてしまうといわれているからです。
 「ひとつ灯せ」もこの習慣を踏まえた作品でコワイお話が8篇綴られています。どの篇も宇江佐さんお得意の江戸庶民の生活が生き生きと描かれており、読んでいる私達も江戸時代へタイムスリップしてしまっているような気になります。あの頃のことですからおそらく夜7時ともなれば街中、漆黒の闇に閉ざされ、テレビの音ひとつ聞こえるわけではありません。私達にとって妖怪は想像上のイメージですが、あの頃は本当に、一つ目小僧や、傘一本足などのお化けが跳梁跋扈していたのでしょう。本作の中でも人に恋をしてしまった女狐の哀しいエピソードが紹介されていますが、当時の狐や狸は人をだますことができたのだと思います。
その時代に誘われるまま、本作の八話を読みますと、なんといっても宇江佐さんの手によるものですから、血なまぐさい残虐なお話はひとつもなく、それでいて読み終わるとじんわりと世の中には摩訶不思議なことがあるものだとゾーとする仕立てになっています。8篇それぞれの怖さがありますが、私には最後の「長のお別れ」が一番印象的でした。百物語の百話目が語られてしまった結末をみたような気になります。(ロングバージョンのレビューは http://shonan.qlep.com/のレジャー→エンタメでどうぞ)


中途半端…

宇江佐真理のファンでもこの作品はやや首をかしげたくなる出来だ。
宮部みゆきを意識したわけでは無いとは思うのだが、ホラーと時代小説
の組み合わせにしては、ホラーの部分がお粗末で面白く無い。また、話
の会の面々も、最後までなぜこのような会に参加しているかという説明
が無く人間関係の争いも子供じみている。
ただ、最終話を読み終わってからこの小説全体がひとつの怪談話だった
のかもしれないと感じた。



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